教育法規7-(14)「36協定」

法規

 教員、事務職員及び学校栄養職員の時間外勤務について述べなさい。また、いわゆる「36協定」についても述べなさい。

時間外勤務の定義

 校務のため臨時又は緊急のため、やむを得ない必要があるとき、権限のある職務上の上司の命令を受けて、正規の勤務をすることを時間外勤務という。正規の勤務時間内の勤務も時間外勤務も供に勤務時間には変わりはないが、時間外勤務は、公務員としての雇用契約に基づく提供すべき恒常的勤務ではなく、臨時に提供する超過勤務のことである。しかし、義務教育諸学校の学校職員の時間外勤務については、教育職員と事務職員及び学校栄養職員では、対応が異なる。

教員の時間外勤務

【地方公務員法第24条第5項】
「職員の給与、勤務時間その他の勤務条件は、条例で定める。」

【地方教育行政の組織及び運営に関する法律第42条】
「県費負担教職員の給与、勤務時間その他の勤務条件については、地方公務員法第24条第5項の規定により条例で定めるものとされている事項は、都道府県の条例で定める。」

【公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法第3条第1項】
「この法律は、公立の義務教育諸学校等の教育職員の職務と勤務様態の特殊性に基づき、その給与その他の勤務条件について特例を定めるものとする。」

【同法第3項並びに第6条第1項】
「教育職員を正規の勤務時間を超えて勤務させる場合は、政令で定める基準に従い条例で定める場合に限るものとする。」

これらの規定に基づき、県条例【義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置に関する条例第7条第1項】で、正規の勤務時間の割振りを適正に行い、原則として第2項で規定する限定4項目以外は命じないものとしている。
限定4項目

  1. 校外実習その他生徒の実習に関する業務
  2. 修学旅行その他の行事に関する業務
  3. 職員会議に関する業務
  4. 非常災害の場合、児童又は生徒の指導に関し緊急の措置を必要とする場合その他やむを得ない場合に必要な業務

 ただし、事前に勤務時間を超過して勤務を命ずる必要があると分かっている場合は、限定4項目には該当せず、あらかじめ勤務時間の割振り変更を行う必要がある。

 なお、給特条例第7条の運用の一部改正通知(H21、3月)によれば、「1日7時間45分を超えて勤務を命ずる場合には、その勤務を命じた時間について、勤務を命ずる日を含む週又は翌週等において調整する」とあり、教員自身の自発的なものは除き、校長が命じたものについては、いわゆる調整も必要となる。

事務職員及び学校栄養職員の時間外勤務

【労働基準法第33条第3項】
「公務のために臨時の必要がある場合においては、第1項の規定にかかわらず、官公署の事業に従事する国家公務員及び地方公務員については、第32条から前条まで若しくは第40条の労働時間を延長し、又は第35条の休日に労働させることができる。」
 この法の範囲において、事務職員、学校栄養職員に時間外勤務を命ずることができる。しかし、校長には県教育長通知により、①時間外勤務の縮減を図るとともに、時間外勤務の適正な管理を行うこと、②職員間の応援態勢を整える等、繁忙に応じた適切な対応を図ること、③休憩時間が実質的な確保ができるよう体制を整えると供に、休憩時間についても整備に向け努力をすることの3項目について勤務管理の責務が課せられている。なお、平成22年3月より時間外勤務代休制度が新設されている。

時間外勤務代休制度
 1月に60時間を超えた時間外勤務を命じた場合、当該事務職員及び学校栄養職員は、時間外の割増分の支給か、相当分の代休時間のいずれかを選択できる制度。【学校職員の勤務時間、休暇等に関する条例第9条の2、同規則第6条の3】

36「サブロク」協定

 労使協定の1つであり、労働基準法第36条にあることからこのような名称で呼ばれている。基本的なルールは、【労働基準法第32条】において、「①使用者は、動労者に、休憩時間を除き1週間について40時間を超えて労働させてはならない。②使用者は、1週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き1日について8時間を超えて労働させてはならない」とある。しかし、【同法第36条】において、「使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表とする者との書面による協定をし、これを行政官庁に届け出た場合においては、第32条から第35の5まで若しくは第40条の労働時間又は前条の休日に関する規定にかかわらず、その協定によって定めたところによって労働時間を延長し、または、休日に労働させることができる(以下省略)。つまり、36協定は、現実に即した例外的な措置のうちの1つと言える。「36協定」を届け出ることにより、法定労働時間及び変形労働時間制による労働時間の延長が可能となり、法定休日に労働させることも可能となる。

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