教育法規11-(1)「特別支援学校小学部・中学部学習指導要領」と「小学校・中学校学習指導要領」

法規

 「特別支援学校小学部・中学部学習指導要領」と「小学校学習指導要領」及び「中学校学習指導要領」の教科、領域等の構成や内容の取扱の違いとその理由について述べなさい。

学校の目的

特別支援学校

【学校教育法第72条】
「特別支援学校は、視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、肢体不自由者又は病弱者(身体虚弱者を含む。)に対して、幼稚園、小学校、中学校又は高等学校に準ずる教育を施すとともに、障害による学習上又は生活上の困難を克服し自立を図るために必要な知識技能を授けることを目的とする。」

小学校

【学校教育法第29条】
「小学校は、心身の発達に応じて、義務教育として行われる普通教育のうち基礎的なものを施すことを目的とする。」

中学校

【学校教育法第45条】
「中学校は、小学校における教育の基礎の上に、心身の発達に応じて、義務教育として行われる普通教育を施すことを目的とする。」

教科領域等の構成

 特別支援学校では、学校の目的を達成するために、「準ずる教育」として、「障害による学習上又は生活上の困難を克服し自立を図るために」、「自立活動」が設置されている。

特別支援学校小学部の教育課程

【学校教育法施行規則第126条第1項】
「特別支援学校の小学部の教育課程は、国語、社会、算数、理科、生活、音楽、図画工作、家庭、体育及び外国語の各教科、特別の教科である道徳、外国語活動、総合的な学習の時間、特別活動並びに自立活動によって編成するものとする。」

【第2項】
「前項の規定にかかわらず、知的障害者である児童を教育する場合は、生活、国語、算数、音楽、図画工作及び体育の各教科、特別の教科である道徳、特別活動並びに自立活動によって教育課程を編成するものとする。ただし、必要がある場合には、外国語活動を加えて教育課程を編成することができる。」

小学校教育課程

【学校教育法施行規則第50条】
「小学校の教育課程は、国語、社会、算数、理科、生活、音楽、図画工作、家庭、体育及び外国語の各教科、特別の教科である道徳、外国語活動、総合的な学習の時間並びに特別活動によって編成するものとする。」

特別支援学校中学部の教育課程

【学校教育法施行規則第127条第1項】
「特別支援学校の中学部の教育課程は、国語、社会、数学、理科、音楽、美術、保健体育、技術・家庭及び外国語の各教科、特別の教科である道徳、総合的な学習の時間、特別活動並びに自立活動によって編成するものとする。」

【第2項】
「前項の規定にかかわらず、知的障害者である生徒を教育する場合は、国語、社会、数学、理科、音楽、美術、保健体育及び職業・家庭の各教科、特別の教科である道徳、総合的な学習の時間、特別活動並びに自立活動によって教育課程を編成するものとする。ただし、必要がある場合には、外国語科を加えて教育課程を編成する。」

中学校教育課程

【同規則第72条】
「中学校の教育課程は、国語、社会、数学、理科、音楽、美術、保健体育、技術・家庭及び外国語の各教科、特別の教科である道徳、総合的な学習の時間並びに特別活動によって編成するものとする。」

 以上のことから、特別支援学校小・中学部とも「自立活動」を除けば、教科、領域等の構成は小学校、中学校と同じ構成である。
 なお、「自立活動」の内容は、健康保持、心理的な安定、環境の把握、進退の動き、及びコミュニケーションである。また、「自立活動」の指導は障害に基づく種々の困難を緩和・改善・克服し、自立して社会参画ができる資質を養うことを目的としているので、学校の教育活動全体を通じて適切に行う必要がある。

内容の取り扱いの違い

 小学校においては、必要がある場合には、一部の教科について、これらを合わせて授業を行うことができる。【学校教育法施行規則第53条】
 また、教育課程の特例として、改善に資する研究のため、児童の教育上の適切な配慮がなされていると文部科学大臣が認める場合は、【同規則第50条、第51条、第52条】によらないとされている。
 更に、特別支援学校の小学部、中学部においては、特に必要があると認められる場合は、内容を加えて教育課程の編成、実施が認められている。【同規則第130条】

 以上のことから、特別支援教育は、児童生徒の心身の発達の種類、程度、能力、適性に応じて幼稚園、小学校、中学校又は高等学校に準ずる教育を施し、自立を図るために、必要な知識や技能を授けることが大きなねらいである。そのために、心身の障害の実態及び発達段階、地域や学校の実態を考慮して、適切な教育課程を編成しなければならない。

【学校教育法施行規則第53条】
「小学校においては、必要がある場合には、一部の各教科について、これらを合わせて授業を行うことができる。」

【学校教育法施行規則第51条】
「小学校の各学年における各教科、特別の教科である道徳、外国語活動、総合的な学習の時間及び特別活動のそれぞれの授業時数並びに各学年におけるこれらの総授業時数は、別表第1に定める授業時数を標準とする。」

【学校教育法施行規則第52条】
「小学校の教育課程については、この節に定めるもののほか、教育課程の基準として文部科学大臣が別に公示する小学校学習指導要領によるものとする。」

【学校教育法施行規則第130条第1項】
「特別支援学校の小学部、中学部又は高等部においては、特に必要がある場合は、第126条から第128条までに規定する各教科又は別表第3及び別表第5に定める各教科に属する科目の全部又は一部について、合わせて授業を行うことができる。

【第2項】
「特別支援学校の小学部、中学部又は高等部においては、知的障害者である児童若しくは生徒又は複数の種類の障害を併せ有する児童若しくは生徒を教育する場合において特に必要があるときは、各教科、特別の教科である道徳、外国語活動、特別活動及び自立活動の全部又は一部について、合わせて授業を行うことができる。」

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