教育法規11-(4)「教育課程の特例」

法規

 特別支援学級及び通級による指導の教育課程の特例について、述べなさい。

特別支援学級の教育課程編成の特例

【教育基本法第4条】
「国及び地方公共団体は、障害のある者が、その障害に応じ、十分な教育が受けられるよう、教育上必要な支援を講じなければならない。」

【学校教育法第81条第1項】
「小学校、中学校、義務教育学校、高等学校及び中等教育学校においては、次項各号のいずれかに該当する幼児、児童及び生徒その他教育上特別の支援を必要とする幼児、児童及び生徒に対し、文部科学大臣の定めるところにより、障害による学習上又は生活上の困難を克服するための教育を行うものとする。」

【第2項】
「小学校、中学校、義務教育学校、高等学校及び中等教育学校には、次の各号のいずれかに該当する児童及び生徒のために、特別支援学級を置くことができる。」

  1. 知的障害者
  2. 肢体不自由者
  3. 身体虚弱者
  4. 弱視者
  5. 難聴者
  6. その他障害のある者で、特別支援学級において教育を行うことが適当なもの

 教育課程の編成は、学校教育法施行規則第52条、第74条の定めるところによって、文部科学大臣が告示する学習指導要領の基準によって行われる。この基準によらないことができる場合が、教育課程編成の特例である。この特例に関して特別支援学級及び通級による教育課程の特例がある。

特別支援学級の教育課程編成の特例

【学校教育法施行規則第131条】
「特別支援学級については、「特別支援学校の小学部、中学部、又は高等部において、複数の種類の障害を併せ有する児童若しくは生徒を教育する場合又は教員を派遣して教育を行う場合において、特に必要があるときは、第126条から第129条までの規定にかかわらず特別の教育課程によることができる。」

教育課程の特例

【学校教育法施行規則第138条】
「小学校若しくは中学校または中等教育学校の前期課程における特別支援学級に係る教育課程については、特に必要がある場合は、(省略)特別の教育課程によることができる。」

【学校教育法施行規則第139条】
「前条の規定により特別の教育課程による特別支援学級においては、文部科学大臣の検定を経た教科用図書を使用することが適当でない場合には、当該特別支援学級を置く学校の設置者の定めるところにより、他の適切な教科用図書を使用することができる。」

特別の教育課程を編成する場合の届け出

【公立小中学校管理規則第4条の2】
「校長は、特別の教育課程を編成する場合においては、次の掲げるものを5月末実までに教育委員会に届け出るものとする。ただし、通級による指導に係る特別の教育課程は、通級による指導実施要項に基づき教育委員会に届け出るものとする。

  1. 特別支援学級(及び特別支援学校)の教育目標及び指導の重点
  2. 学級編制、年間授業日数、日課表
  3. 児童生徒の障害の状況等、年間指導計画、個別の指導計画

通級による指導の教育課程

通級による指導の制度化

 通級による指導は、小中学校の通常の学級に在籍している言語障害、難聴、LD、ADHD等の児童生徒に対して、各教科の指導は主として通常の学級で行いつつ、一人一人の障害に応じた「自立活動」「教科の補充指導」を通級指導教室で行う教育形態である。通級による指導は「学校教育法施行規則の一部改正等について」(平成5 年1 月28 日付け文初特第278 号初等中等教育局長通達)〔H5.1.28 通知〕により制度化された。

通級による指導の教育課程の特例を法根拠

 通級指導を受ける児童生徒の教育課程上の取り扱いは、学校教育法施行規則第140条、第141条に基づき行われる。

【学校教育法第140条】
「小学校、中学校、義務教育学校、高等学校又は中等教育学校において、次の各号のいずれかに該当する児童又は生徒(特別支援学級の児童及び生徒を除く。)のうち当該障害に応じた特別の指導を行う必要があるものを教育する場合には、文部科学大臣が別に定めるところにより第50条第1項、第51条、第52条、第52条の3、第72条、第73条、第74条、並びに第107条の規定にかかわらず、特別の教育課程によることができる。

  1. 言語障害者
  2. 自閉症者
  3. 情緒障害者
  4. 弱視者
  5. 難聴者
  6. 学習障害者
  7. 注意欠陥多動性障害者
  8. その他障害のある者で、この条の規定により特別の教育課程による教育を行うことが適当なもの

他校での通級による指導

【学校教育法施行規則第141条】
「前条の規定により特別の教育課程による場合においては、校長は、児童又は生徒が、当該小学校、中学校、義務教育学校、高等学校又は中等教育学校の設置者の定めるところにより他の小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校又は特別支援学校の小学部、中学部若しくは高等部において受けた授業を、当該小学校、中学校、義務教育学校、高等学校又は中等教育学校において受けた当該特別の教育課程に係る授業とみなすことができる。」

参考資料
【「学校教育法施行規則の一部改正等について」(平成5 年1 月28 日付け文初特第278 号初等中等教育局長通達)〔H5.1.28 通知〕】
「障害に応じた通級による指導の手引 解説とQ&A(改訂第3版)」(文部科学省 編著)より抜粋

「障害に応じた通級による指導の手引 解説とQ&A(改訂第3版)」(文部科学省 編著)より抜粋:文部科学省
通級による指導は、子供の自立を目指し、障害による困難を改善・克服するため、一人一人の状況に応じた指導を行います。

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