メモ・頷き・切り取り

手帳のことば

成果を出す

P・F・ドラッカーによれば、ビジネスの成功者は多数いるが、その気質や人格はバラバラであった。ただ唯一共通していたのは、成果を上げたという一点であったという。逆に言えば、どんな気質であれ、成果を出すことはできるということだ。

具体策

本校では、成果を出す日常的な取り組みとして『メモ・頷き・切り取り』を推奨している。授業内容を理解し、必要事項を覚えるために、教科書をくり返し読むことが大切だと考えている人は多い。しかし、テキストや映像授業でくり返し復習し、そのときは分かった気になっても、数日経つとすっかり忘れている。これでは、やる気は失せるし、考え方の法則性を見つけることも難しい。この状況を解消し、学びの成果を実感するための策の1つが『メモ・頷き・切り取り』である。

メモ

授業内容を効率的に理解し、記憶するには、『授業を受けたこと』そのことを強く印象づけることが大事。そこで授業中に先生の言ったことすべてをノートにメモる。それも、ペン先から煙が出るくらいの速さで…。すると後でちらっとノートを見ただけでも、授業内容にとどまらず、授業中の自分の心の動き、先生の表情、ハプニングやエピソード、大切な用語が教科書の何行目に書かれていたかなどが一瞬でよみがえる。

頷き

教師といえども、生徒がずっと黙ったまま、頷きもしなければ相槌も打たない授業では、きわめて居心地が悪い。そして、つい余計なことを言ったり、説明が長引いたり、反対に口が重くなったりして、更に、授業が沈んでいく。だから、先生の話しに、つっこみを入れるまではしなくとも、せめて頷くくらいの反応が欲しい。すると場の空気が和らぎ、好循環が生まれてくる。

切り取り

テスト勉強では、ノートに書かれた『重要部分を切り取って』暗記しているはずである。暗記をしたらすぐ、教科書、ノートを閉じ、何も書かれていない白紙に覚えたことを書き出してみる。あまり時間をかけると、面倒になってしまうので、覚えたいことがある度に、覚えた直後の40秒くらいで書き出してみるのがいい。これにより記憶が残る確率が格段に高まる。後は、エビングハウスの忘却曲線を参考に、3日後、7日後、30日後など定期的にくり返すことで長期記憶に落とし込める。その知識は、磁石のようなはたらきをして新たな知識を吸い寄せるようになる。

「とある私立高校の校長先生のお話し」中学校での進路学習会にて

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