教育法規3-(2)「都道府県教育委員会」と「市町村教育委員会」

法規

 都道府県教育委員会と市町村教育委員会との違い、関係について述べなさい。

都道府県教育委員会と市町村教育委員会では、学校との関わり方が異なる。更に、市町村教育委員会は都道府県教育委員会と学校とのパイプ役を担うこともある。

都道府県教育委員会

設置及び組織

地教行法2条 都道府県に教育委員会を置く

地教行法3条 教育委員会は、教育長及び4人の委員をもって組織する

県費負担教職員関係

地教行法37条 県費負担教職員の任命権は、都道府県教育委員会

地教行法38条 県費負担教職員の任命その他の進退を行う

地教行法40条 免職・他の市町村職員への採用

地教行法43条 服務監督の技術的基準の設定

地教行法44条 市町村教育委員会が行う人事評価の計画の策定

地教行法45条 県費負担教職員の研修の実施

地公法39条  研修は、任命権者が行うものとする

相互の関係

地教行法48条 都道府県教育委員会は、市町村教育委員会に対し、必要な指導、助言又は援助を行うことができる。

市町村教育委員会

地教行法2条 市町村に教育委員会を置く

地教行法3条 教育委員会は、教育長及び5人以上の委員をもって組織する。(町村にあっては教育長及び2人以上の委員も可)

県費負担教職員関係

地教行法38条 県費負担教職員の任命その他の進退の内申を行う

地教行法39条 校長の所属教職員の進退に関する意見の申し出

地教行法43条 市町村教育委員会は、県費負担教職員の服務を監督する

地教行法44条 県費負担教職員の人事評価の実施

地教行法45条 県費負担教職員の研修の実施

地公法39条  研修の実施と都道府県教育員会の研修への協力

相互の関係

地教行法48条4項 

市町村教育委員会は、文部科学大臣又は都道府県教育委員会に対し、必要な指導・助言又は援助を求めることができる。

その他の相互の関係

地教行法51条 

都道府県教育委員会は、市町村教育委員会との相互の間の連絡調整を図り、又、市町村教育委員会は、相互の間の連絡を密にし、教育に関する事務の適正な執行と管理に努めなければならない。

地教行法53条

都道府県教育委員会は、必要があるときは、市町村教育委員会が管理及び執行する教育に関する事務について、必要な調査を行うことができる。

地教行法54条2項

都道府県教育委員会は、市町村教育委員会に対し、必要な調査統計その他の資料又は報告の提出を求めることができる。

地教行法55条1項

都道府県は、都道府県教育委員会の権限に属する事務の一部を、条例に定めるところにより、市町村教育委員会が処理することとすることができる。この場合、市町村教育委員会が処理することとされていた事務は、当該市町村教育委員会が管理し及び執行するものとする。

地教行法55条の2

都道府県教育委員会は、市町村の教育行政の体制の整備及び充実に資するため、必要な助言、情報の提供その他の援助を行うよう努めなければならない。

地方自治法252条の17

普通地方公共団体の長又は委員会若しくは委員は、法律に特別な定めがある場合を除くほか、当該普通地方校長団体の事務処理のため特別の必要があると認めるときは、他の普通地方公共団体の長又は委員会若しくは委員に対し、当該地方公共団体の職員の派遣を求めることができる。

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