- 認知心理学という「学び方」を研究する学問には、「構成主義」という言葉がある。
- 構成主義とは、学習者は、個人の感覚、経験、認識で物事を捉え、知識を組み立てていくので、指導者でも、学習者の理解を完全にコントロールすることはできないという立場をとる。
- そのため、それぞれの学習者が主体的に「ひと、もの、こと」にかかわっていくことが大切であり、「学び方」が重視される。
- 対して、学習者が、教師から与えられる学習内容を効率よく取り入れることが求められる学び方を「客観主義」といい、客観主義では、系統的で効率的な「教え方」が重視される。
- 更に、構成主義は個人で知識を構成していくのに対し、「社会的構成主義」は、協働作業の中で知識が構成されていくという立場をとるため、「対話」の重視、その道具としての「言語活動」も重視される。
- 社会的構成主義という言葉は、直接、学習指導要領には使われてはいない。(私が気づいていないだけかもしれない。)しかし、何となく「アクティブラーニング」や「協調学習」、「主体的、対話的で深い学び」に近いものを感じる。
- 例え、学習指導要領には使われていなくとも、中央教育審議会の教育課程部会の議事録の中には「社会的構成主義」という言葉は複数記録されている。
- その他、学習指導要領改訂の趣旨の大本になる考え方も議事録から読み取れる。例えば「ヴィゴツキーの発達理論」や「ヘックマンの学力の創造」など。
- 学習指導要領のもう一歩踏み込んだ理解のために、教育課程部会の議事録や配布資料にも目を通しておきたい。

教育課程部会 議事要旨・議事録・配付資料:文部科学省
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