教育法規3-(10)「校外行事」

法規

 校外行事を実施する際の、配慮事項と手続きについて述べなさい。

【公立小中学校が行う校外における行事の実施基準(H14.4.1)教指第3号】

修学旅行

  1. 時期:「年間を通じ適当な時期」
  2. 日数:「(小)1泊2日、(中)2泊3日」
  3. 経費:「目的の達成と保護者の経済的負担を考慮して、適正な額とする。」
  4. 実施学年:「在学中1回に限り、最終学年又はその前学年」
  5. 参加率:「学年人員の85%を下らないものとする。」
  6. 引率責任者:「校長又は教頭」
  7. 学医等:「学校医か養護担当教員が参加(引率教員数には含まれない)」
  8. 引率教員数:「児童生徒15~30人に教員1人」
  9. 承認手続き:「実施日の1ヶ月前までに教育委員会に承認」
  10. 実施報告:「実施後速やかに教育委員会に報告」

林間(臨海)学校

  1. 時期:「原則として夏季休業中」
  2. 日数:「(小)2泊3日、(中)3泊4日」
  3. 経費:「目的の達成と保護者の経済的負担を考慮して、適正な額とする。」
  4. 実施学年
  5. 参加率:「学年人員の85%を下らないものとする。」
  6. 引率責任者:「校長又は教頭」
  7. 学医等:「学校医か養護担当教員が参加(引率教員数には含まれない)」
  8. 引率教員数:「林間:15人に教員1人、臨海:10人に1人」
  9. 承認手続き:「実施日の20日前までに教育委員会に承認」
  10. 実施報告:「実施後速やかに教育委員会に報告」

遠足

  1. 時期:「年間を通じ適当な時期」
  2. 日数:「日帰りとする。」
  3. 経費:「目的の達成と保護者の経済的負担を考慮して、適正な額とする。」
  4. 実施学年
  5. 参加率:「学年人員の85%を下らないものとする。」
  6. 引率責任者:「責任者を明確にする。」
  7. 学医等
  8. 引率教員数
  9. 承認手続き:「管外の場合20日前までに教育委員会に承認」
  10. 実施報告:「実施後速やかに教育委員会に報告」
memo

得に必要と認める場合は、実施時間72時間を超えない範囲で車中泊1泊を加えることができる。

配慮事項

計画・立案

  1. 事前に目的地の調査を綿密に行い、必要に応じて現地調査を実施する。
  2. 目的地の関係諸機関と連絡し、協力を要請し、事故発生を未然に防止する。
  3. 実施計画について保護者の了解を求め、児童生徒の健康管理、経費等諸準備について理解と協力を得る。
  4. あらかじめ健康診断等を行い医師の指示に従って参加者を決定する。
  5. 行事の種目の特性を考慮し、必要に応じて女子職員の参加を考慮する。
  6. 引率職員の役割を明確にし、指導に遺漏のないように努める。
  7. 不慮の事故に備えて救急処置ができるようにしておく。
  8. 臨海学校は、救助法等を習得する。
  9. 携行品は必要な品目を選定し、服装は各行事を実施するのにふさわしいものとする。
  10. 輸送、宿泊等を旅行斡旋業者に依頼する場合は、計画内容を明確にする。

実施について

  1. 行事の目的を達成するため、事前指導を十分に行う。
  2. 引率職員は、実施期間中、児童生徒と行動を共にし、人員、健康状況等の把握に努める。
  3. 児童生徒の班編制、係分担等を通して自立的で責任ある行動がとれるように指導する。
  4. 誤った開放感に陥らないように、日課に従った規則正しい生活を行わせる。
  5. 引率職員は、事故防止について配慮する。
  6. 不測の事態が発生した場合は、児童生徒の健康安全を第一に考慮し、引率責任者を中心として適切な緊急措置を講ずる。

実施後について

  1. 実施記録や反省を整理し、次年度の資料として役立たせる。
  2. 行事を通じて習得した内容、感想を整理させ、日常の学習活動に生かすように指導する。
  3. 引率責任者は、会計の内容を整理し、児童生徒及び保護者に会計報告を必ず行う。
  4. 市町村教委に行事終了報告を所定の様式で行う。

手続き

  1. 関係教育委員会への申請手続き(校外行事承認願の提出)を期限内に行う。
  2. 引率職員に対して、勤務時間の割り振り変更等を事前に周知する。
  3. 現地の警察、保健所等に事前連絡をとり、必要書類の提出を行う。

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